1週間のコマース領域の注目ニュースとスタートアップを紹介します。
Amazonは物流に関する最新技術を発表するイベント「Delivering the Future」で試験中の最新ロボットやドローンを公開しました。
今回の目玉コンテンツはロボティクス技術を活用した在庫処理システム「Sequoia」と二足歩行型のロボット「Digit」、最新型ドローン「MK30」です。
「Sequoia」は、ロボットを含むフルフィルメントセンターの在庫処理システムの総称で、倉庫内の商品のピックアップから分類、分類されたボックスの運搬までを自動化しています。「Sequoia」の導入により、商品の保管作業は最大75%、注文から配送までの時間は最大25%短縮できる成果となっていそうです。
「Digit」は、商品のピックアップから移動を行う二足歩行型のロボットです。Amazonの投資先であるAgility Roboticsが開発しており、主に物の運搬に利用しているそうです。
配送ドローンの最新モデル「MK30」は、従来より小型・軽量化し、航続距離は2倍となっているそうです。このドローンを活用して2024年からは、注文から1時間以内に配達するサービスを開始予定とのことです。
Amazonの物流倉庫では既に75万台以上のロボットが導入され、作業の自動化が進んでいるそうです。将来的にはあらゆる領域にロボット技術が活用されると思いますが、費用対効果の合うソリューションがどこから生まれてくるのか今後も注目していきたいと思います。
参考記事:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2310/19/news097.html
YouTubeは、YouTube内での商品販売を促進するタイムスタンプ機能をテストしているそうです。
YouTubeは、ShopifyとYouTubeを連携させYouTube上で商品購入を完結できる仕組みやクリエイターと共同でライブストリームショッピングを配信できる機能、ショート動画へのアフィリエイトタグ設置等YouTube上での商品販売を促進する機能を立ち続けにリリースしてきました。
今回のタイムスタンプ機能は、動画内の指定のポイントに商品購入のボタンを表示させられる機能です。
この機能は、過去の動画にもタイムスタンプを設置することができるようになっており、従来の動画もショッパブルコンテンツとしてマネタイズ可能です。
現在は1分以上の動画が対象、タイムスタンプ毎の間隔は30秒間必要などの制約がありますが、既にこの機能により、商品のクリック率が2倍となる実績が生まれており、大きな期待が寄せられています。
中国・東南アジアとは異なる盛り上がりを見せる米国のライブコマース市場・動画コマースにおいて、YouTubeがどのような役割を担っていくか楽しみです。
ファミリーマートは、レジを介さずに荷物の発送・受取ができる「ファミロッカー」の実証実験を開始しました。
レジ業務の負担軽減や配送の効率化を狙いとしており、12月までに東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県650店舗に設置予定とのことです。
ファミロッカーは、ヤマト運輸と日本郵便の宅配便が対象で、メルカリやヤフオク等の荷物の発送・受取、Amazon・楽天等の受取が可能となっています。
発送時は、ファミロッカーに2次元コードもしくは発送用番号を入力、発行された宛名ラベルを荷物に貼り付け、ロッカーに荷物を入れて扉を閉めるだけで発送が完了できます。
同じく受取時も2次元コードもしくは受取用番号の入力で、扉が開き、荷物を取り出せる仕組みとなっているそうです。
フリマサービスの増加に伴い、コンビニ経由の発送は増加しており、コンビニの業務どのように効率化していくか今後に期待です。
参考記事:https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1534371.html
設立年:2018年
国:カナダ
直近調達:4Mドル/23年10月/Seed/
累計調達金額:5Mドル
主要投資家:Precursor Ventures, Telegraph Hill Capital, Real Ventures, Clocktower Technology Ventures, FounderFuel
会社HP:https://www.quotemachine.com/
事業概要(2023年10月 調達時点):
・高単価/カスタマイズ商品の販売効率化SaaS
・従来個別性の高い商品の場合、販売員はマニュアル見積書を作成。非効率なプロセスだった。
・QuoteMachineでは簡単に商品画像/動画、詳細説明等カスタマイズ可能な見積Webページ作成が可能に
・加えて発注、在庫管理、請求管理、支払までを効率化
・QuoteMachineを利用した営業は60%が販売に繋がる
・顧客の商材は幅広い(小売/卸売、家具、アウトドア、アパレル…、ネット/店舗)
・半年でチームは倍、月のGMVは$40Mに
設立年:2019年
国:米国
直近調達:9Mドル/23年10月/Series A/
累計調達金額:18Mドル
主要投資家:Hearst Ventures, Vaekstfonden, byFounders, Export and Investment Fund
会社HP:https://www.creativeforce.io
事業概要(2023年10月 調達時点):
・EC企業向けのコンテンツ管理PF
・昨今、写真、画像、動画の編集・管理・運用が複雑化
・工程のフォーマット化・自動化(GenAI活用)により業務を効率化
・コンテンツ作成の効率性を30%向上
・アパレルから始め家具、食品領域に展開
・昨年は1000万のコンテンツを管理しYOY170%で成長
調達ニュース:https://techcrunch.com/2023/10/16/creative-force-8-9m-e-commerce-workflow-ai/
設立年:2020年
国:米国
直近調達:NA/23年10月/Venture – Series Unknown/
累計調達金額:47Mドル
主要投資家:Samsung NEXT, Point72 Ventures, PayPal Ventures, Flourish Ventures, American Express Ventures
会社HP:https://www.skipify.com
事業概要(2023年10月 調達時点):
・次世代型デジタルウォレット
・購入者、販売者、金融事業者を繋ぎ、初回購入時のシームレスな決済体験を提供
・買い物客は初めて訪れるECサイトでメール認証のみでカード連携が可能に
・カード(AmexやVisaなど)に溜まったポイント・特典も利用可能に
・販売者はカート落ち防止によりCVRが10%向上、99%+の認証率(不正を増やさず)
・カード会社も利用機会の増加によりwallet shareが47%向上
・American Express、Samsung、Paypal等から調達し事業連携強化
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Commerce Market Trend 2022
2022年の海外・国内のコマース市場動向、資金調達・IPO・M&A動向、2023年の注目トレンドをまとめたレポート
Commerce Startup Funding 2022
2022年に資金調達したコマース領域の海外注目企業を紹介するレポート
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