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1週間のコマース領域の注目ニュースとスタートアップを紹介します。
脱炭素化を推進する新たな梱包資材として、繰り返し使える梱包バッグの「comvey」がサービス提供を正式開始しました。
comveyは、リサイクル原料を基に開発されたエコな梱包バッグで、ECサイトでの商品購入時に配送手段として選択可能です。購入者は商品を受け取った後に梱包バッグをポストに返却、複数回利用できる仕組みとなっています。
さらに購入者は梱包バッグの返却により、ブランドからのクーポンを受け取ることができ、エコでお得な購入体験を提供しています。 環境問題への意識が高まる中で、地球と人に優しい新たな物流の形として世の中のスタンダードとなることを期待しています。
参考記事:https://ecnomikata.com/ecnews/39255/
Shopifyは、自社アプリのShopへShop Cashと呼ばれる新しいリワードプログラムの導入を開始しました。このリワードプログラムは、Shop Payによる決済に対して1%がのポイント還元がされる仕組みで、買い物客は購入時にShop Cash残高を確認〜使用できるようになるとのことです。
Shopアプリは、2020年に荷物追跡アプリ「Arrive」のリブランドとしてリリースされましたが、Shop payによる決済、Shopifyを導入している各店舗・商品の検索等さまざまな機能を実装〜進化しています。3月にChatGPTのAPIを活用したはショッピングアシスタントを実装、話題となっています。
Shopifyはこれまで自社マーケットプレイスの構築は行わない旨の発言をしてきましたが、物流事業からの撤退時にコマースソリューションの再強化を宣言しており、Shopアプリユーザーの拡大、それに伴うShopアプリのプラットフォーム化、リテールメディア化による新たなマネタイズが進むのではないかと推測しています。
参考記事:https://techcrunch.com/2023/06/02/shopifys-shop-app-introduces-a-new-shop-cash-rewards-program/
経済産業省、農林水産省、国土交通省は、運送ドライバーの労働時間規制に起因する2024年問題への対策として政策パッケージをまとめました。 政策パッケージでは、(1)商慣行の見直し、(2)物流の効率化、(3)荷主・消費者の行動変容の3つの軸で対策が検討されており、EC事業者に対する送料無料表示の変更要請、コンビ受取・置き配等への財政支援による再配達減少策、トラックを対象とする高速道路での速度上限引き上げなど複数の施策がまとめられています。
現状のままでは2024年度には、輸送能力の14・3%、2030年度に34・1%が不足すると試算されており、発荷主事業者・着荷主事業者・物流事業者だけでなく消費者にとっても大きな課題となっています。これらの問題を解決するスタートアップの方がおりましたら、ぜひお話しさせてください。
参考記事:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA025YG0S3A600C2000000/
設立年:2018年
国:米国
直近調達:52Mドル/23年5月/Convertible Note/
累計調達金額:83Mドル
主要投資家:Digital Currency Group, Tiger Global Management, Northzone, Lightspeed Venture Partners, Balaji Srinivasan
会社HP:https://magic.link
事業概要(2023年5月 調達時点):
・web3のWaaS(Wallet as a service)プロバイダー
・事業者はMagicのSDKを実装することで、メアド・SNS等20+の認証方法でウォレット作成が可能に
・仮想通貨ネイティブではない一般ユーザーをオンボーディングすることを事業目的
・オンランプ(法定通貨→仮想通貨に変換)、NFTのミント、チェックアウトなどのユーザー利便性を高めるソリューションも提供
・20+のブロックチェーンに対応
・SOC2 Type 2, GDPR, ISOなどに対応しエンプラに注力
・メイシーズ、マテルなど小売、ファッション、エンタメ業界が顧客層
・設立以降、2000万以上のウォレットを生成、13万人以上の開発者が同社SDKを利用
・ウォレット領域ではLedger・BitKeepなどが23年大型調達
・ペイパルベンチャーズが出資
調達ニュース:https://fintechmagazine.com/articles/magic-raises-52m-in-funding-led-by-paypal-ventures
設立年:2021年
国:米国
直近調達:16Mドル/23年5月/Series A/
累計調達金額:26Mドル
主要投資家:Emergence, Salesforce Ventures, ServiceNow Ventures, High Alpha, Godard Abel
会社HP:https://www.logik.io
事業概要(2023年5月 調達時点):
・カスタマイズ製の高いBtoB商品の販売支援SaaS
・例えば製造業など変数の多い商品の販売は商品仕様の策定、見積書の提示まで時間を要する
・logikはソフトウェアを通じて、複雑な商品でもソフトウェア上で商品仕様の決定・見積書の発行までを行うことを可能にする
・商品仕様の決定はWEB上で各パーツのオプションを選択していきカスタマイズ商品を作るイメージ
・B2Bの複雑でハイタッチな営業・購買体験をB2Cのように迅速でシンプルな体験に変革することを志す
・CPQ(configure,price,quote)との連携やECでのユースケースが多い
・複雑な部品を扱う製造業や、商品構成・価格プランの複雑なSaaS企業が顧客(半数は時価総額3兆円超の大手)
・500%の年次成長
・創業者はCPQ領域のパイオニアでシリアル起業家
調達ニュース:https://www.logik.io/news/series-a
設立年:2019年
国:イスラエル
直近調達:17Mドル/23年1月/Series A/
累計調達金額:18Mドル
主要投資家:FKA Brands, Target Global, Tal Ventures
会社HP:https://www.atly.com/
事業概要(2023年1月 調達時点):
・ロケーションベースのコミュニティ型SNS
・Redditとグーグルマップの子供を標榜
・ユーザーは特定ロケーション/テーマのコミュニティ作成が可能
・ジャンルはキャンプ地まとめやビーガン食まとめ等多岐にわたる
・コミュニティオーナー(メンバー)が投稿・拡散を実施
・現在売上ゼロ
・コミュニティオーナーがpatreonやpaypalを使って独自にユーザー課金をしており、そこを今後の収益源としていく想定
・多数の競合がいるがロケーションベースな点、コミュニティベースによる深掘り化(ビーガン食まとめなど)で差別化
・既存コミュニティのマネジャーは独自appを作ろうとしていたそうで、彼らクリエイターによるロングテールニーズ獲得に期待
New Commerce Venturesでは、コマース領域のスタートアップの支援、事業会社のオープンイノベション支援を行っています。資金調達やアイディアの壁打ち、オープンイノベーションのご相談は、info@newcommerce.venturesもしくは大久保・松山のTwitterまでご連絡ください。
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