1週間のコマース領域の注目ニュースとスタートアップを紹介します。
eコマースコンバージョンラボが、国内外のECモールやECカートの流通総額をまとめた2022年EC流通総額ランキングを発表しました。
国内の2022年(1〜12月)の流通総額ランキングは以下となり、1位のAmazonと2位の楽天の差はを昨年以上に拡大しています。
第1位 Amazon /6兆7,937億円(推測)
第2位 楽天市場/5兆6301億円(トラベル等含む)
第3位 Yahoo!ショッピング/1兆7,547億円(LINEショッピング等含む)
第4位 ecbeing /9,912億円
第5位 ヤフオク/9,794億円(ZOZOUSED等含む)
第6位 メルカリ/9,325億円
第7位 ZOZOTOWN /5,399億円
第8位 auPAYマーケット/3,115億円(推測)
第9位 GMOメイクショップ/3,055億円
第10位 Qoo10/流通総額:2,305億円(推測)
世界では、Amazon73兆1,655億円(推測)、Taobao71兆101億円(推測)、Tmall69兆6,407億円(推測)、JD.com66兆7,828億円、Pinduoduo64兆8,437億円(推測)とAmazonを除き、中国勢が上位を占め、第6位にShopify25兆7,208億円となり、5位に対して2倍以上の差となっています。詳細情報はレポート記事をご確認ください。
参考記事:https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/82303
Shopifyの新機能発表会「Shopify Editions Summer 23」が開催、生成AIを活用した新機能や〜をはじめ、100種類以上のアップデートが発表されました。
目玉アップデートは、今年4月に発表されたAIによりEC運営を支援する「Shopify Magic」のアップデートです。これまで商品説明文やメール文面の自動生成に対応していましたが、今回は事業者がEC運営する際の質問を回答してくれるAIアシスタント「Sidekick」を発表しました。
Sidekickは、購買状況の分析やデザイン変更、マーケティングキャンペーンの設定等運営に関する質問に回答、従来の業務をより効率化することが期待されています。他にもFAQ構築を簡素化する機能やブログ記事の自動生成等が追加されています。
また、「Shopify Marketplace Connect」では、Amazon、Walmart、eBay等の大型マーケットプレイスで発生した注文の在庫管理や配送手続などの一元管理できる機能となっています。「Shopify Collective」はB2Bでの販売を促進する卸売機能であり、Shopifyは過去に卸売マケプレHandshakeを買収、現在はFaireへの投資交渉も噂されており、B2B売上の創出は注力領域となるかもしれません。
他にも「Shopify Checkout」をカスタマイズできる17種類のAPIが発表されるなど多くのアップデートが行われました。
参考記事:https://www.shopify.com/jp/editions/summer2023
Amazonが持続可能性に関する取り組みを報告する「2022 Amzon Sustainability Report」を発表しました。レポートでは、全世界で梱包におけるプラスチック使用量を11.6%削減、梱包重量は2015年から41%の削減となっているそうです。
さらに今後はプラスチック製の梱包バッグを段階的に廃止、リサイクル可能な紙製の梱包バッグへ置き換えていく予定です。米国とカナダでは既に紙製バッグへの置き換えが進んでおり、世界的な取り組みへ拡大していくようです。
Amazonは、プラスチック製の廃止と梱包重量の削減を通じて、物流パフォーマンス向上と持続可能性の両立を目指しており、今年6月には、Walmartもプラスチック製の郵便物を紙製に置き換え、段ボール箱のサイズを最適化する計画を発表しています。物流コストを削減しつつ持続可能性に配慮した取り組みは、大手EC事業者を中心にますます普及していきそうです。
設立年:NA
国:米国
直近調達:24Mドル/23年7月/Seed/
累計調達金額:48Mドル
主要投資家:XRC Ventures, Portage Ventures, Henry Kravis, George R Roberts
会社HP:https://www.croissant.com
事業概要(2023年7月 調達時点):
・購入時にリセールバリューを保証するサービス
・購入者は決済画面で購入商品の将来の買取金額が表示される
・購入後1年以内、かつ、“とてもいい状態”の場合、提示価格で売却可能
・crossiantへの登録商品の売却価値は資産管理アプリのようなUXで確認可能
・過去購入商品も資産登録可能(レシートをメールで送信)
・EC事業者からするとCVR・客単価・定価販売率の向上が期待できる
・まずはアパレル($50以上)から開始
設立年:2013年
国:米国
直近調達:26Mドル/23年7月/Series A/
累計調達金額:26Mドル
主要投資家:Blue Ladder Capital
会社HP:https://nuqleous.com
事業概要(2023年7月 調達時点):
・店舗の商品棚割り自動化SaaS
・棚割りプロダクト「Shelf IQ」では25万SKUに及ぶ商品棚割りをノーコードで最適化可能
・店舗分析PF「Spotlight」では各種データ(自社と3rdparty)を統合したBI
・上記2プロダクトにより売上向上と作業の効率化を実現
・walmart、ペプシコ、ユニリーバ、Targetなど小売店・CPGブランドが顧客
・既に700カテゴリー、3700ブランドに及ぶブランドが顧客で$40Bの流通額を捌く
調達ニュース:https://talkbusiness.net/2023/07/los-angeles-vc-firm-backs-bentonville-company-with-26m-investment/
設立年:2020年
国:米国
直近調達:11Mドル/23年7月/Seed/
累計調達金額:13Mドル
主要投資家:Ricardo Uribe
会社HP:https://www.beeyondmedia.com
事業概要(2023年7月 調達時点):
・DOOH(Digital Out of Home)のDSP事業
・17ヶ国に渡り、看板、空港など多様な屋外ディスプレイを60万ネットワーク化
・広告主はネット広告と同様に時間帯・場所等に合わせた配信が可能
・6月リリースした「True Reach」では900セグメントへの配信が可能
・Place Exhange(OOHのSSP)との連携も発表
・2022年は12倍成長し、今年は更に10倍成長を見込む
・DOOHの世界市場は2030年には$58B市場にCAGR11.6%
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Commerce Market Trend 2022
2022年の海外・国内のコマース市場動向、資金調達・IPO・M&A動向、2023年の注目トレンドをまとめたレポート
Commerce Startup Funding 2022
2022年に資金調達したコマース領域の海外注目企業を紹介するレポート
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